501 明山 457m 水戸駅-JR水郡線-西金駅 単独
2015年6月20日(土) 晴れ 竜神ダム入口-バス-常陸太田駅
 公共交通だけを利用して奥久慈の山々を歩けないかを考えた。ネットで調べてもほとんどが車利用の山行ばかり。発着本数が少ないし車道歩きが長い等々・・・。その中で常陸太田駅から竜神ダム方面のバスが本数こそ少ないが下山時に利用できそうだとわかった。JR水郡線と組み合わせれば変化のある山歩きが出来るのではないか?
 水戸発7時28分の郡山行普通列車。後ろ2両が大子止まりなので最後尾に乗る。列車はカラフルなジーゼルカー、何十年ぶりに乗るジーゼルに重々しい昔のイメージはなかった。西金(さいがね)駅8時36分着。無人駅なので最後尾にいる車掌が切符を回収。降りた乗客は他に1人のみ。
 駅舎は無人だがハイキング用地図が何種類か置いてあった。地理院発行の2万5千図を基にした細密な地形図上に区間距離・所要時間が記載されたものだ。2万5千図を持参してはいたが登山道が載っているとは限らないので こういうのがあると助かる。今日登る篭岩だけでなく八溝山などの地図も頂いておいた。そのうちまた来ることもあるだろう。

 駅を出て『男体山方面』の案内に従い、右に歩き出す。すぐに国道118号を横切るともう人家はなくなる。湯沢温泉へ9時。Y字路を左にとれば男体山だが右に進む。ここからは集落が点在するようになる。15分程歩くと入湯沢の分岐。今度は左に進む。すると前方に篭岩が見えてきた。
 9時35分釜沢越に向う林道を左に分けると急傾斜の石段を右に見る。多分本覚寺だと思うが石段上に古い冷蔵庫などが遺棄されていて痛々しい。
 舗装路は終わり道が田んぼの畦道になる。9時50分林道(奥久慈パノラマライン)と出合う。佐中の一軒家という場所なのだろう、山中なのにきれいなトイレがあった。

8:36
ハイブリット気動車走る水郡線

9:54
きれいな公衆トイレ
 
10:01
鳥居のある不動滝

10:16
不動滝 落ち口を覗く
  一軒家の庭先から山道になる。5分ほどで高さ20m程の不動滝、鳥居と不動明王が鎮座していた。水しぶきで涼しい。滑りやすい岩場だがしっかり固定されたクサリを利用して滝の落ち口へ。恐る恐る写真を撮った。
 左手にロープが張ってあって「篭岩 国体コース」と案内があった。急な崩れそうな崖だったのでパスした。
 大岩を越えてなおも沢を進むと瀞とゴルジュが現れた。左側(右岸)にクサリが張ってあったので何とか通過。しかしその先はクサリもロープもない崖。水量が少なければ沢の中を歩けたのかも知れないが、すでにハイキングの域を超えている…撤退! 10時25分。

10:19
沢の右岸(左側)をへつる

10:51
右の手すり付きの階段を上る
 10時40分一軒家まで戻り林道から迂回することにした。10分程でつつじヶ丘からのハイキング道、てすりのついた階段で尾根道に取り付いた。
 30分程普通の山道を歩いたら目の前に突然人家が現れてびっくり。畑の中を通り車道に出る。これは大久保方面から上がってくる林道で他にも数軒農家があった。指導標に従い篭岩展望台へ。ガイドブックにある赤い鋼鉄製の展望台と東屋があった。
 人工的に壁を穿ったような不思議な篭岩をしばし眺める。本日目標にしていた篭岩山はまだ先。山頂まで40分とあるが先ほどの不動滝からの迂回で時間が押している。篭岩山は諦め明山へむかうことにした、12時。

11:38
篭岩展望台

11:39
これが篭岩

12:35
亀ヶ淵・明山への道 新旧3本の指導標

13:24
狭い明山山頂
 林道まで戻り道なりに歩く。下り一方なので道を間違えたのかと思い何度も地図を見た。12時35分やっと左側に「亀ヶ淵 明山」の指導標を見つけ安心する。
 12時50分顕著な小ピーク、ここで篭岩山からのコースを併せ道は直角に曲がる。13時10分亀ヶ淵への道を分ける鞍部、ここが三葉峠らしい。一登りで明山山頂。13時25分着。北に久慈男体山、東にこれから向う竜神峡の大吊橋を見下ろす。竜神峡のバスは17時4分。3時間30分後なので充分時間はある。
 13時40分下山開始。三葉峠まで戻り亀ヶ淵へ。「このルートは増水時通行できないおそれ…」の看板にちょっと不安になる。不動滝のルートも水量が多く渡渉できなかったし・・・。

13:24
北に奥久慈の主峰  男体山

13:24
大吊橋遠望

13:54
下りも急だった

15:58
竜神ダムと大吊橋
 急な枯れ沢を下り亀ヶ淵に降りたったのが14時20分、特に危険な所はなかった。対岸では観光客が散策していた。
 一休みしてから「さて対岸にはどうやっていくのだろう?」 ここで三葉峠にあった「増水時は通行できない恐れ…」の看板の意味が分かった。
 14時33分何とか対岸に渡り、あとは遊歩道を時計を見ながら歩いた。紅葉時はさぞかし綺麗なんでしょうと想像しながら。
 15時30分大吊橋の真下まで来た。ベンチに腰かけバンジージャンプの若者がすぐ近くまで落ちてくるのをしばらく見物。竜神ダムからは車も通れる道路となりバス停までは10分。16時10分着。

バス停「竜神ダム入口」 
 バス停は屋根つきの休憩舎風で雨、風をしのげるようになっていた。近くに酒屋、道路の反対側には公衆トイレ。バスを待つまでの小一時間一人で酒盛り。これがマイカーを使わない時の楽しみである。 
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