440 | 横岳 2829m | 交通 | 中央道須玉IC−道の駅南きよさと−八ケ岳高原 | 単独 |
2012年3月25日(日) 雪 |
横岳へ日帰りで登るには佐久側の海ノ口登山口からの往復しかない。2009年4月に一度挑戦したが朝9時という遅い時刻の出発で森林限界を越えたところで腐った雪に苦戦し敗退している。今回は雪のしまっている間に危険地帯を通過してしまおうと登山口を早朝発にした。 24日 登山口にトイレはないので少し遠いが道の駅「南きよさと」で車中泊。八ケ岳高原ロッジのHPで道路に雪がないことを確認している。チェーンを巻かなくて済みそう。星空でオリオン座が西の空に輝いていた。 25日 晴れていたが粉雪も舞っている、変な天気だ。5時、道の駅を出発。走るに従い東の空が明るくなったが上空には雪雲がかかってきた。道路がうっすらと雪で白くなってきた。何度かブレーキテストをしたがスリップすることはないのでノーチェーンで登山口まで行けた。登山口の駐車場にはすでに2台車があった。 |
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6:14 海ノ口登山口 |
7:00 林道脇の東屋 雪が降りだしてきた |
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木橋で小川を渡りトレースに従い樹林帯の中を行く。尾根の取り付きは急坂が続く。段差の大きい所では薄い雪の下に凍った古い雪が顔を出している。いずれ必要になるので早めにアイゼンを付けることにした。 8時45分「万歩計による中間点」とかかれた赤い札。木々の着雪が増してくる。ストックで雪を払いながら進む。そうしないと全身雪まみれになってしまう。今朝はまだ誰も歩いていない、と分かる。 9時05分6人組の下山者とすれ違う。「昨日はトレースがなかったのでラッセルになった」とのこと。以降樹木の着雪は減り、歩くのが楽になった。 |
8:44 中間点の標識 |
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9:07 今朝降った雪 |
10:32 森林限界 |
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10:32 三叉峰を見上げる (マウスを当てると晴天時の写真) |
9時35分樹林の切れた平坦地に出た。整地されていたのでさっきの人達のテント跡のようだ。休憩を取っている間に男女3人組が追い越していった。ストックをピッケルに持ち替える。 樹林帯にはその他に2つテントがあった。少なくとも3組15人程度が昨日入山している。彼らのトレースのお陰で日帰り登山が出来たわけだ。 10時10分疎林となり尾根が痩せてくる。先ほど追い越して行った3人組がアイゼンを装着していた脇を通過。ここから三叉峰まで一時間、雪庇・軟雪・強風・硬雪との戦いになる。 3年前はここで敗退した。 |
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11:08 大岩から杣添尾根を見下ろす |
11:21 三叉峰の標識 ここから下が杣添尾根 |
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一人だったら気後れしたかも知れないがちょうど若い3人組と抜きつ抜かれつしていたので頑張れたのかもしれない。 ケルンかと思った自然の大岩の辺りが一番傾斜がきつかった。6mmの補助ロープで結び合った3人組の斜め後ろを少し離れて歩いた。ここで滑ったらおしまいだ。 雪の下はハイマツなのでピッケルが10cmしか刺さらない所とプレートまで潜る所と混在している。アイゼンの歯が効いてはいるがその雪面自体が崩れるかも知れないので緊張した。 11時20分三叉峰の道標に着きホッとする。ここからは一般縦走路である。ガスがかかり先行している3人組の足跡も判然としないが尾根伝いに横岳に向った。見覚えのある梯子を2つ越え山頂着11時40分。 |
11:42 横岳山頂 |
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11:47 頂上から大同心が一瞬みえた |
12:03 横岳山頂を振り返る |
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12:10 杣添尾根を戻る |
今日は赤岳も硫黄岳も全く見えない。近くの大同心の岩峰だけが一瞬見えた。3人組と写真を撮りあい直ぐ下山。登ってくる時には緊張した杣添尾根だが下りはあっけなく下れた。 13時樹林帯に入り朝と同じ平坦地で休憩。若い彼らのペースにはついていけないのでここで何となく別れた。 14時10分林道のあずまや着。沢筋からヘルメットを被った2人組が降りてきた。悪天候で途中までで引返してきた、とのこと。沢に入ることだけでもすごいことだ。14時40分駐車場着。野辺山高原から振り返ると八ケ岳と南アルプスのテッペンだけが雪雲に覆われていた。 |
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15:12 里は晴れ(信州峠方面) |
15:12 八ケ岳は終日雪雲 |
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参考写真 横岳山頂から 2008年12月撮影 杣添尾根 2009年4月撮影 |