408 | 赤岳2899m | 交通 | 中央道長坂IC−県道28・11・615−美し森 | 三人 |
2010年9月12日(日)曇り一時雨のち晴 |
八ヶ岳の赤岳に登るには諏訪側の赤岳鉱泉か行者小屋に一泊して翌日山頂に向うことが多い。今回はまだ登ったことのない美し森から真教寺尾根を登りその日のうちに県界尾根を下る、という日帰り山行を計画した。どちらの尾根も山頂直下に鎖場があり天候、体調により成否が左右される。 同行者は先月一緒に鳥甲山に登ったNさんと、来週北アルプス赤木沢・薬師沢を予定しているNjさんで、三人の平均年齢は60歳ちょうどである。 八ヶ岳登山一覧 11日20時東京メトロ大手町駅集合。首都高4号線は高井戸まで渋滞が残っていたが中央道に入り順調に流れ出した。須玉ICではなく長坂ICで高速を降り県道で甲斐大泉に向う。コンビニで食料を調達し、たかね荘に着いたのが22時30分。たかね荘の無料駐車場をねぐらに予定していたが、トイレが見当たらない、砂利のためテントでの寝心地が悪いとの理由で県営美し森駐車場に移動。こちらは舗装された路面でトイレ自動販売機がありテント泊には好都合。10台ほど駐車していたが天体望遠鏡や暗室で使う赤色ランプ使用の人がいたので安心した。彼らは騒いだり花火やったりはしないだろうから。1時間ほど酒宴を開いて0時前に就寝。 |
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5時50分車で美し森から、たかね荘駐車場に移動。登山者用の広い駐車場に5,6台先客。朝焼けで雲が異様に赤黒い。風が生暖かい。いや〜な予感。 6時05分案内看板を見て天女山方向に進むとすぐT字路になり右折。6時15分遊歩道を道なりに進むと羽衣池に出る。笹原の中だが明け方風が強かったせいか朝露で服を濡らすことはなかった。丸い鉄板に『A真教寺コース10‐2』という文字があった。コースを10等分して現在地を知らせたものだろう。二合目という意味に解釈。 リフトの支柱が現れるとやがてスキー場終点。無人のテラスで最初の休憩、7時。富士山の手前に茅が岳、左手に奥秩父の山々。両神山のギザギザも見える。雲は多いが視界はいい。 |
7:00 スキー場最上部からの展望 |
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7:13 賽の河原から牛首山に向う |
7時10分スキー場の先、賽の河原と呼ばれる小広場から牛首山が前方に見えた。あそこまで1時間か〜。 時々雨が落ちてきた。「葉雨-風が樹林にぶつかって水蒸気が水滴になるんだ」とNjさんのうんちく。雲がかかってはいるが本降りになりそうではない。 道の傾斜が少しきつくなり牛首山が近づく。風が強くなりタンネの森がゴーと音をたてるようになった。下山してきた人に上の様子を聞いたら「牛首山まで行ったけど風が強いので引き返してきた」とのこと。 8時10分牛首山。ガスで展望なし。確かに風が強かった。先客が2組いたがいずれもここで引き返していった。「天候が良くないから下山するか?」「訓練山行だから鎖場までは行こう」 |
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牛首山にはDの看板があったが赤岳まではまだ3時間以上かかる。 8時20分展望がなかろうと寒かろうと前進することにした。しばらく下り坂になり登り返した所が扇山という小ピーク、8時33分。2316mのピーク過ぎるまでは平坦な道が続いた。9時03分Eの看板通過。 9時20分三回目の休憩。私の高度計では2400mだがNさんのGPSは2450m。気圧に左右されないGPSのほうが正確だろう。ガスが切れて今登ってきた牛首山からの尾根筋が見えた。南東に平行して走る天狗尾根の岩峰が3つシルエットで見えたりした。県界尾根にも大天狗小天狗というのがあるが天狗尾根のほうが天狗らしい岩峰だ。雨の心配は遠のいた。風も収まってきた。 |
8:20 牛首山(10‐5 5合目) |
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9:27 2450m地点から牛首山 |
9時30分出発。10時最初の鎖場が現れ急傾斜の岩稜帯になる。ここまで1時間歩いて10分休憩という計ったような歩きをしていたが思わず立ったまま一息入れた。大門沢を挟んで真教寺尾根と県界尾根が並んでいるがここから下を見る限り平凡な尾根だ。しかし上を見上げると…ガスって何も見えない。10時14分長めの鎖場。ちょうど後ろから二人組が追いついてきたが我々が終わるまで下で待っていてくれた。10時18分ハイマツの中にGの看板。 10時32分何となく良い匂いが漂ってきた。Njさんによるとジャコウソウの香りとのこと。花はなくなっているが葉が地面にへばりついていた。 |
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10:02 下山路の真教寺尾根が正面に |
10:24 真教寺尾根8合目(10‐8)の鎖場 |
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10時35分Hの看板のある急な岩場。先行者が二人いたのでここで最後の休憩。GPSでは2700m付近なので高度差あと200m程だ。相変わらずガスって山頂は見えないが権現岳からの稜線が時々見えた。 10時50分腹ごしらえを終え出発。最後の鎖場だがホールドが豊富で鎖に頼らなくても登れる。10時58分稜線に出た。Iの看板がありキレット方面の縦走路に合流。山頂まで15分と書いてあった。ガスが流れると青空が見えやっと赤岳山頂を目視。文三郎尾根からの若い登山者の声が聞こえる。 11時15分赤岳南峰。大勢いたので写真を撮っただけで広い北峰に移動。雲が流れて青空が見えることもあるが下界の展望は一瞬で消えてしまった。横岳方面の稜線も一瞬だった。 |
10:59 縦走路(10‐10)に出た |
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11:16 赤岳南峰 撮影は順番待ち |
11:35 赤岳北峰から南峰を振り返る |
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11:44 北峰で記念撮影 |
写真を撮るのは諦め11時45分下山開始。下山口は山頂小屋のトイレの先だった。県界尾根の方の鎖場は岩角が小さかったり丸く滑りやすかったりで尻餅をつきそう。仮に滑落しても谷底まで転落するほどシビアではないが痛い思いはしたくない。鎖を頼りに一気に下るようにした。 天望荘からのトラバース道を合わせ12時16分アッと言う間にFまで下った。12時35分ガスが取れだしやっと横岳の稜線が見えるようになった。 12時45分急降下が終わると大天狗。樹林で展望はないし天狗というほどの岩でもないが450mも下ったので休憩。ここにはDの看板があったが5合目まで1時間とは。距離的にはまだ4分の1ほどだ。 |
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11:55 右下が県界尾根 左は横岳への縦走路 |
12:20 県界尾根7合目(10-7)の岩場 |
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大天狗から小天狗まではなだらかな道が続く。13時13分Cの看板の右下に大門沢に下る廃道があった。Njさんが持ってきた30年前の登山地図にはこの道が記載されている。私の2004年版の地図には小天狗の先から右に下ることになっている。堰堤の工事でコースが替えられたのだろう。 権現岳、赤岳と今まで隠れていた山頂が見えるようになった。13時30分小天狗の手前で最後の休憩。さっき大天狗で休んだばかりだが今日一番展望がいい広場だったので思わず時間を割いた。 小天狗はその先、看板などはないが岩の上に石碑が建っていた。その先に分岐があり標識とBの看板。右に急降下が始まる。雨で土がえぐられた歩きにくい道だ。工事のため急ごしらえの感は否めない。 |
13:21 ガスが取れて権現岳山頂も見えてきた |
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13:32 小天狗付近の岩場から 赤岳 |
13:35 すっかり青空になった 赤岳〜横岳 |
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14:16 2合目(10‐2) 県界尾根入口 |
15:08 たかね荘 登山者用駐車場は左奥 |
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14時15分下り立った大門沢は一面の笹だった。ここが二合目。コンクリート製の堰堤の脇をサンメドウズ清里スキー場入口まで林道を歩く。堰堤には平成12年、11年とか、古そうな堰堤には昭和59年とか60年竣工とか銘板があった。毎年1基ずつ作っている勘定?地形図で数えたら20基もある。こんなに必要なのだろうか? スキー場入口が@一合目、14時45分。あとは県道をたかね荘まで歩いて15時10分着。 下山後の温泉は甲斐大泉駅南のパノラマの湯。ガラス越しに富士山が見えた。(700円) 帰りの中央道は相変わらずの渋滞。大月から小仏トンネルまで30km、通過に2時間以上と表示されていた。うんざりだ。 |