407 鳥甲山2038m 交通 塩沢石打IC−R353・117・405−秋山郷−屋敷 二人
2010年8月28日(土)〜29日(日)
 新潟・長野県境の秘境秋山郷に、翼を広げた怪鳥のように聳える鳥甲山、その絶壁は谷川岳にもたとえられている。東京から遠くて日帰りは無理だしコース上には危険箇所もあるのでなかなか行く機会がなかった。今回は前夜現地泊でNさん同行。
28日 20時茅場町集合。新目白通りで大泉ICから関越道に乗る。8月最後の週末で高速はそこそこ混んではいたが渋滞はなく22時30分塩沢石打ICを抜ける。国道353号・117号で津南町に入りコンビニで買い物。林道並みの国道405号で秋山郷へ。屋敷温泉の標識に従い国道を右折し中津川を渡ると屋敷集落である。屋敷トンネルの先に5,6台止められるスペースがあったのでそこにテントを張る。ここが以前の登山口だったが現在は300m程先に移動。25時就寝。

29日 5時起床。夜中に全く車は通らず静かだったので短時間ながら良く寝た。
 6時、車で切明方向に移動。屋敷登山口と和山登山口(むじな平)は林道で5kmも離れている。丸々5kmも舗装道路を歩くのは疲れるので中間点に車をデポすることにした。車のトリップメーターで2.5kmを指した所に幸い道幅の広い所があった。靴を履き替え40分車道を歩いて和山登山口へ。こっちの駐車場には先客が4台。

 6時55分登山届けを出して出発。登山口からすでに稜線が見えている。かなりの鋸山状態だ。樹林のすきまから中津川の対岸の苗場山方面が見える。
 7時55分展望のよい露岩で一服。苗場山から佐武流山、岩菅山方面の雲は取れてきた。休憩地のすぐ先に最初の鎖場が現れる。地元の案内図には万仏岩とある。数本の鎖が架かっていたが鎖の支点はどれも”遊び”があるので全体重をかけないほうがいい。
 ここから白ーまでは低木帯なので背後から直射日光があたる。風もなく蒸し暑い。
 8時50分1705m地点らしき展望のいい岩場。暑いので長めの休憩をとる。前方に木で覆われた白ーの頭が見えている。
 10時笹に覆われた白ーの頭は蒸し暑く展望もないので少し下り日陰で休んだ。暑さですっかりバテバテ。休憩しても呼吸が整わない、舌がカラカラ、吐き気も・・・まさに熱中症の症状だ。
 Nさんは食事を摂ったが私は一口羊羹を1個食べただけ。唾液が出ないから食べ物が喉を通らない。こりゃ重症だ。
屋敷登山口周辺拡大図

堰堤工事で登山道は大きく迂回
「登山道」の標識に従って歩く


6:56
切明登山口から稜線が見える

7:54
1437地点の展望

7:55
平らな山頂部を持つ苗場山

8:12
奥志賀方面 岩菅山

8:13
最初の鎖場

8:16
鎖場中間地点 Nさん撮影

8:43
青黒い森 白ーの頭
 10時35分出発。北側斜面の下りとなり足元は両側が切れ落ちたヤセ尾根の通過がありヒヤッとした分涼しくなった?少し元気が出て来た。
 台形の大岩を右からからみ大きな松の下でまた休憩、11時15分。振り返るとさっきの大岩がカミソリ岩だったとわかった。
 休憩地点のすぐ先に一番の難所があった。僅か5m程の区間だが両側とも谷まで切れ落ちている。岩ではなく崩れやすい赤土のヤセ尾根だ。鎖が一本地面にあるがそれを掴むと中腰になりバランスがかえって取れなくなる。エイヤーと掛け声をかけて?通過。あとは平凡な道となり屋敷への分岐11時55分。笹と灌木の山頂には12時着。
 展望なし、冷風なしだったので長居はしなかった。

11:01
右側は切れ落ちている

11:17
カミソリ岩 オオシラビソの枝が重なってしまった

11:17
夏雲湧く鳥甲山山頂

11:32
土のヤセ尾根 落ちたら数百m下まで止まらない

12:00
山頂に着いたNさん

12:21
頂上直下の草原
 12時15分下山。草原状のおだやかな道は最初だけ。急坂と小ピークの連続。右側(東側)は赤褐色の断崖。左側も樹林に覆われているが樹間から足元の空間が透けているので急傾斜と分かる。
 13時5分赤ーの肩、時々吹いてくる風で体を冷ます。尾根通しの道が終わると1460mの三角点があった。左の林の中が切り開かれて標石があった。
 あとは樹林の急坂を下ると地図にない巨大な堰堤が現れた。歩きにくいブルドーザー道を歩いて3つ堰堤を越えると林道だった。林道を20分歩くと朝通った舗装路に出た。15時25分終了。
 ここから車のデポ地点まで2.2km歩く予定だったが運よく横浜ナンバーの車に拾われた。

12:39
赤ーの頭付近 奈落の底は霧で見えない

13:17
赤褐色の断崖がつづく
 下山後は温泉。屋敷トンネルを通らず手前を右に曲ると民俗資料館を通って屋敷集落への近道。屋敷橋の手前を左に入ると屋敷温泉秀清館。源泉掛け流し500円。前面がガラス張りの浴室で外が良く見えるが、外からも良く見えちゃう。暑くてかなり苦しかったが温泉ですっかり元気になった。例年なら涼しくなる頃だと思って企画した山行だが下界はまだ35度超の真夏日が続いている。もう少し涼しくなっていれば快適だっただろう。
マツムシソウ 12:20稜線で
戻る