384 三倉山 1888m 交通 東北道白河IC−R289−下郷町−音金 3名
2009年7月19日(日) 雨のち晴
 三倉山・流石山連山は那須岳の北部、福島県と栃木県境にある。関東からだと三斗小屋温泉から大峠経由で行けるが下山後の交通の便が悪いので縦走するのは難しい。福島県側から入っても車道歩きが長いので日帰りでの縦走は厳しい。
 今年の5月に大峠から三本槍岳へ登った時、鏡ヶ沼入口に去年の三倉山山開きのポスターを発見、臨時バスの運行があることを知った。今年は7月19日がその日にあたる。ニッコウキスゲの最盛期でもある。これを利用しない手はない。

音金登山口付近図
赤線はGPSによる実測値
(N氏提供)
18日 夕方6時綾瀬駅集合、大手町あたりに集合すると夕方の渋滞に遭遇してしまうので都心を避けた。千住新橋から首都高・東北道で白河ICへ。
 小雨が降っていたが甲子トンネルを抜ける頃雨はあがった。去年甲子トンネルが出来たおかげで白河から下郷町まで45分で来れるようになった。
 会津鉄道養鱒公園駅前からは手書きの案内板に導かれ無料開放の音金集会所に着いた。
 おそるおそる集会所に入ると真ん中に10人位が酒宴を張っていた。山開き実行委員会のメンバーかと思ったら福島、宮城からきた一般の登山者だった。人懐っこい人ばかりで直ぐ同じ輪に加わった。部屋の隅にはすでに寝ている人も10人位いたので11時にはお開きとなった。

 
19日 5時起床のつもりだったが4時過ぎには皆起きていた。受付は5時半からで式典は6時から、バスは6時30分から受付順乗車となっている。我々は音金登山口から登るので式典には参加せず受付だけして出発することにした。
 5時45分稲荷神社横の林道が登山口。6時集落の有線が時報のチャイムを鳴らし号砲一発。山開きが町を挙げての行事だということが分かる。
 林道が終わり、沢沿いの鬱蒼とした山道に入るとまた雨が降ってきた。いやな天気だ。雨具を着けた。このコースは高度差1100mもある。

5:47
稲荷神社脇の林道を登る

 6時50分、標高1100m付近で尾根上に出た。薄いフミアトが左についている。地形図に載っている道だ。今歩いてきたのは新道なのかもしれない。
 雨は完全にあがった。雨具を脱いで休憩していたらたちまち数組に追い越された。「こっちから登るのはツウの人。大峠から登るのは子どもの遠足」とか何とか言っていた地元のおじさんは6時20分出発というから驚くべき速さだ。我々は右手に赤崩山を見ながらマイペースで登る。
 8時20分唐沢山(空沢山)。那須連山はまだ見えないが三本槍の北側の須立山は見えている。これから登る三倉山のピークもみえてきた。8時40分出発。ここでも数組に抜かれた。
 高木帯が終わりシャクナゲなどの低木に変わる。標高の割りには高山の雰囲気。9時18分茶臼岳が見え出した。

6:51
1100m付近から音金集落を望む

8:20
すっかり晴れ上がった唐沢山山頂
 9時30分三倉山(1888m)。天気良く、高い木がないので360度の展望が得られた。男体山、燧ケ岳は分かったが会津駒や会津朝日も見えているはずだがどれだろう?
 ここでも後発隊に追いつかれお神酒を勧められた。昨夜集会所に備えてあったものだ。大峠方面から登って来た人々もつき始めた。9時50分出発。
 10時05分三倉山の次のピークに草に埋もれた三等三角点があった。1854m点のことで地図によってはここを三倉山としている。このピークから西に県界尾根が派生して男鹿山へと続いている。
 10時25分大倉山。笹と灌木で背伸びしないと景色は得られないのでそのまま通過。南に丸い沼原池その右下に深山湖が見えてくる。同じような高さの草原状のピークが続く。稜線漫歩であるが道幅は狭いのですれ違いに時間が掛かる。

8:40
三倉山・大倉山の稜線が見え出す

9:18
流石山の向こうに那須連山が顔を出す。

9:28
360度の大展望 三倉山1888m

10:05
三等三角点から三倉山を振返る
 キスゲ小沼で名残のシャクナゲを認め、いよいよニッコウキスゲの群落が現われる。今年は去年よりは花が多いと聞いた。10時50分草原に腰を下ろし撮影タイム。11時05分出発。
 11時35分流石山1822m。茶臼岳の下に三斗小屋温泉が見えるが意外に標高が高い所にあるのが分かる。流石山から大峠にかけてはキスゲで黄色く染まっている。キスゲを見に大峠から往復する人でコースは渋滞ぎみ。大峠12時15分着。
 大峠からバス停までは5月に歩いているので記憶に新しい。バスは林道終点から5分ほど下ったところだった。人数が集まり次第発車。ピストン輸送だ。

10:36
草原の尾根道が続く

10:39
キスゲ小沼  白いハクサンシャクナゲ一輪

10:55
大倉山を過ぎるとキスゲ群落になる

11:27
流石山頂上手前

11:37
流石山山頂

12:00
黄色い絨毯の中を大峠に下る
 マイクロバスで音金集会所に戻ると蕎麦とトコロテンの振る舞い。記念のバッジ・ボールペン・お茶、山岳保険料、バスでの送迎とあわせ全部で参加費1,000円。町のイベントとはいえこれは安い!
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