329 | 御神楽岳 1388m | 交通 | 会津−R49−阿賀町−県道−室谷−セト沢出合 | 単独 |
2007年4月30日(月) |
新潟県の北部に位置する御神楽岳には福島県側から本名御神楽経由で北上するコースと御神楽温泉から広谷川沿いに南下するコースがある。残雪期なので雪の状況の分らないこれらの沢沿いのコースは避けて一番安全そうな室谷集落からの尾根コースを登ることにした。 29日 連休で時間にゆとりがあるので一般道だけで東京から会津に入り室谷には夕方には着いた。「無断入山禁止」の看板がいたるところにあり、ここまで来て「禁止」と言われても、と不安になる。 新大谷沢橋の先に「入山料徴収所」があったが人はすでにいなかったのでそのまま通過。集落の外れに御神楽岳登山口の看板を見つけ左折、室谷大橋を渡るとダートの林道になった。ここにも「無断入山禁止」の看板がいたる所に立っていた。どうやら「入山禁止」とは登山禁止という意味ではないな、と気づく。 登山口まで3km、雪はなく車で安全に通れることを確認してから県道を12kmほど戻り御神楽温泉、『あすなろ森林公園』内のキャンプ場にテントを張る。(1張500円) 30日 6時40分キャンプ場を出発。「入山料徴収所」には係員がいたので入山料千円を支払おうとしたが「登山者は結構です」と言われた。やはり村外から山の幸を採りに来る者がターゲットであった。「入会権」という言葉を思い出した。 |
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前日17:23 御神楽温泉付近から眺める |
7:29 セト沢 雪解け水 |
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8時20分小尾根を越えフキノトウの広場に出た。右手の尾根からは今にも落ちそうな雪の塊。この先はずっと雪道である。トレースのようなものはなかったので歩きやすい所を適当に上へ上へと歩いたらまた灌木帯に突っ込んでしまった。少し戻り右の尾根に移ることにした。急斜面をキックステップで登り返す。傾斜が緩むと前方に広い雪野原が広がっていた。 9時20分振り向くと正面に雪の鍋倉山。左手の山々はまだ真っ白だ。守門岳かと思ったがこちらの山と同じ位の高さなのでもっと手前の矢筈岳辺りか。雪があるので立派に見える。コンパスで方向を確認、目標は太陽の出ている方向である。 |
8:22 小尾根を乗越すと湿原帯 |
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9:19 矢筈岳・粟ヶ岳方面 |
9時40分雪が軟らかいところではズルズルと滑るのでアイゼンを着けた。東隣の尾根に人のような影発見。さっきの藪を登りつめた辺りなので大声で呼ぶと相手は上半身を直角に曲げた。シカだった。10時明瞭な尾根上に出た。 10時13分『御神楽岳まで50分』の看板、前方には雨乞峰が白く輝く。稜線の南側は夏道が現われているが北側は崩れかかった雪庇。アイゼンは外すことにした。代わりに背中からピッケルを取り出し右手に。左手にはストック。雪の踏み抜き防止のため杖代わり。それでも2,3回踏み抜き膝上まで雪にはまった。 |
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11時10分雨乞峰、御神楽岳へは一旦下って登り返す。標識はあったが夏道は雪の下。雪庇を避けて右寄りの雪面を歩くことにした。 12時30分山頂着。北に飯豊山、春霞でぼんやりとしか見えなかったが360度の展望を楽しんだ。 食事を摂りスパッツをつけたりしていたら後ろで「どん」と鈍い音が。振り向くとさっき写真を撮るために足を踏み入れた雪田がスローモーションのように崩れ落ちて行った。下を覗くと雪の下には細い木が茂るのみ。地面に雪が積もっているのではなかった。ゾ〜!雪庇には注意しているつもりだったがまだまだ認識が甘かったと反省。 12時20分下山開始。来た道を戻る。帰りも尾根を乗り越す所で下り過ぎて戻るはめに。14時55分登山口着。 |
10:13 雨乞峰 夏道は雪庇の下 |
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10:53 丸い雨乞峰の右の黒いトンガリが御神楽岳 |
11:09 雨乞峰から御神楽岳山頂 |
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11:35 飯豊山をバックに (カメラを山頂標石の上に乗せて撮影) 足元は雪の割れ目! 中央下に水晶尾根が少し写っている この40分後、雪庇が崩落 (右の写真) |
12:17 雪庇が崩落し、水晶尾根が現れた |
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12:20 雪の下は灌木のみ 崩れて初めて雪庇と知る |
14:55 登山口に戻る 車の左が登山届け入れ ここは舗装されているので 4,5台は停められそう この日は誰にも会わなかった |
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山頂から南西方向 右が守門岳か? |
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下山後のお決まりで御神楽温泉に入る。500円。湯船から大きなガラス窓越しに飯豊山が見えた。女湯からは御神楽岳が見える?(但し1週交代で男女風呂が入れ替わるそうだ) 頂上付近には新しいフミアトがなかったのでほかのルートからの登山者も含め、まだあまり入山者はいないのだろう。この山域は会越の山々(会津と越後or下越?)というらしい。首都圏から日帰り出来ないので今まで来たことが無かったが5月でも残雪が豊富で快適な登高が楽しめそう。 |