309 燧ケ岳(俎グラ) 2346m 交通 西那須野塩原IC−R400・R372−桧枝岐−御池 5人
2006年7月1日(土) 雨時々曇り
 19時30分秋葉原集合。平ヶ岳(2003m)に登る予定で塩原から会津高原経由で桧枝岐へ着いたとき、23時を大分過ぎていた。
 普通、平ヶ岳登山口の鷹ノ巣へは小出ICから国道352号線経由のほうが近いが、国道372号線が銀山平から尾瀬口まで通行止めなので福島県側から迂回してきたのだ。しかし天気予報通り途中から雨が降り出した。テントが濡れない場所を見つけ仮眠。 
 朝、雨はまだ降っていた。6時10分平ヶ岳は諦め尾瀬に向かうことに決定。雨の当たらないところで雨具・スパッツを着けて車で御池まで行く。


 6時30分人影のまばらな尾瀬御池駐車場着。時折雨脚が強まる。
 6時40分「祝燧ケ岳山開き」の横断幕をくぐり登山道へ入る。三条ノ滝方面の道を右に分けると急な山道になる。大きな岩や木の根をまたぐようにして登る。雨が降りそそいでいるが、この程度の雨で山行中止するわけにはいかないメンバーばかり集まっている。
 降った雨が道の真ん中に集まり流れ、まるで沢登りをしているよう。しかし土質は火山性の水はけの良いもので水は澄んでいて歩くのに不快感はなかった。
 7時25分傾斜が緩み広沢田代に出た。あたりはガスで霞んで幻想的。あたりは池塘が点在し「平ヶ岳山頂もこんなだろうな〜」と想像する。尾瀬ヶ原の水芭蕉は盛りを過ぎたようだがこちらはこれからである。各自持参のデジカメでしばし撮影会となる。
 木道が木の階段となり再び急傾斜を登ると熊沢田代である。8時15分。雨なので立ったまま休憩。
 湿原が終わると細い沢をいくつか横切る。今年はどこも雪が多かったが7月でもまだ谷筋に解け残っていた。
 夏でも迷いやすい谷を直上する地点ではロープが張ってあった。雪渓を2本直上したが登りきるのに30分かかった。ストックだけでバランスを取りながら登ったので結構緊張した。頂上は風が吹いて寒いかも知れないのでここCで食事休憩(9:20-9:36)を取った。親子連れとすれ違ったがこの雪渓をアイゼンなしで下るのは大変だ。雨は上がって空が幾分明るくなってきた。

 

6:40
御池駐車場 人影はまばら

7:10
雨水で登山道がまるで沢のよう

7:28
広沢田代


8:13
熊沢田代付近 木道が続く

ミズバショウ


コイワカガミ

チングルマ(?)

9:02
7月なのにまだ雪が残っていた

9:54
2等三角点のある俎グラ頂上
 9時55分石の祠のある俎グラ頂上。先ほどの休憩地点からわずか20分程であった。ガスで展望はなかったが思ったほど寒くはない。記念写真を撮ってただちに西のピーク柴安グラめざし急降下。
 以前、燧ケ岳の標高は三角点のある俎グラ2346mとなっていたが今ではそれよりも10m高い柴安グラの標高2356mを燧ケ岳の標高としている。それで柴安グラを表敬訪問しようとしたのだが、以前にも登っているし今日は天気も悪いし…それで結局途中で引き返した。


ガスで展望なし

11:01
東面にまだ残る雪
 頂上に戻り今度は長英新道へおりる道を探したが2つ踏み跡があってちょっと迷った。10時20分正規のルートを下り始める。
 頂上直下に白い花の群生が数箇所あった。花ビラが雨に濡れてきれいに透き通っていた。再び撮影会となる。
 15分ほどでナツデ窪の分岐。直進は通行止めの標識が出ていた。
 11時、頂上直下の雪渓が残る、新緑の尾根道を行く。しかし快適な登降はここまで。その先は雨で樋状にえぐられた泥んこ道だったり、靴が半分潜るほど柔らかい腐葉土だったり。朝の登りの道とは土質が違う。皆ひざ下まで泥だらけにして長英新道を下った。長い2時間だった。
 13時9分湖畔の木道に合流したときはほっとした。この先は観光客に紛れて湿原の散策。13時30分長蔵小屋で靴を洗い雨具を脱ぎ大休止。
 14時20分沼山峠休憩所へ向け出発。15時30分、シャトルバスの乗客となる。沼山峠でまた雨が激しくなった。


11:38
尾瀬沼 左端に長蔵小屋がある

13:09
浅古湿原で長英新道は終わる
「融雪期に遭難事故多発 午前9時以降の登山は自粛してください。」と、看板にあった。

14:20
最高峰の柴安グラは中央のピーク

キヌガサソウ


サンカヨウ

リュウキンカ

ハクサンチドリ

 雨の場合の代替案としての尾瀬燧ケ岳であったが残雪と高原の花々を愛でそれなりに充実した山行になった。