306 | 奥大日岳 2606m | 交通 | 立山黒部アルペンルート | 7人 |
2006年5月4日 (晴) |
昨日に続き今日も朝から快晴である。今日は奥大日岳に登る。奥大日岳は標高2606m、雷鳥沢野営場は標高2270mだからわずか330m程の標高差である。その割には高くそびえて見えるのは大きくせり出した雪庇のせいだろうか。 昨日のうちにルートを見ておいた。夏なら新室堂乗越から稜線に出る道があるが、分厚い雪で覆われている。トレースは尾根を斜めにトラバースし室堂乗越の西側から稜線に出ている。立山三山ほどではないが、かなりのパーティーが入っていてラッセルの必要はない。称名川は雪で埋まり渡渉なしで越えられる。 |
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6時20分出発。快晴で昨日よりも気温が高い。すでに数パーティ−が先行していた。川らしい凹地を横切ると斜面のトラバースである。下から見ると急傾斜だが、なだれるほどの角度ではなかった。 左手は称名川に落ちる急斜面だがアイゼン・ピッケルの雪山装備だし全くの初心者はいないのでスリップの心配はしない。 20分程歩き、服装調節。皆さん朝の寒さで着過ぎである。それでもジャケットを着込んだままの人もいたので寒さに対する感覚がちがうのかも。 称名川の河岸段丘の向こうの室堂平には雪の回廊がくねくね延び、観光バスがゆっくり走っているのが見える。ここは立山黒部の観光の核心地。それを山の上から見下ろしている爽快感。 |
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7時20分稜線に合流。北側の景色、剣岳の早月尾根が見え出す。西には遥か遠くに白山。景色がいいので一服する。 ピークを2つ越えるとカガミ谷乗越。前方に最高点へ連なる雪田が広がる。東の端は雪庇が張り出していて、その左に黒い雪の切れ目が縦に入っている。ハイマツが顔を出している所だ。 この山も立山(雄山)と同様に、地図上の頂上、三角点のある2606m峰とは別に最高点2611mを持っている。 9時最高点着。何の標識もないが(あっても深い雪の下)一番高いことは分かる。ここで引き返すパーティーもいた。 |
奥大日岳(右)と朝日の当たる大日岳(左) (5日6:35撮影) |
奥大日岳 頂上は稜線の左下 (3日 16:22撮影) |
奥大日岳は小さなピークをさらに2つ越えたところ。といっても10分足らずの距離。9時10分着。 頂上標識付近は雪が飛ばされていたがその東側は雪の小山が盛り上がっている。頂上より3mくらい高く積もっていた。この下は雪庇になっているはずだ。 9時30分、写真をとって早々に引き上げた。 10時30分2511ピークを下りきったところで剣岳登山班と定時交信。9時30分ころ剣頂上に着いたとのこと。お互いにエールを送る。 11時30分雷鳥沢に戻った。 |
7:22 広い稜線はフミアトだらけ |
7:59 室堂平と浄土山 |
8:30 カカミ谷乗越から最後の登り |
9:28 奥大日岳山頂 後ろは毛勝山 |
9:31 ど〜んと剣岳 |
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9:36 薬師岳と浄土平 黒い筋は雪の回廊 |
11:29 無事下山 |
ワカンを持参したがしっかりトレースがついていて奥大日岳までなら不要だった。快晴・無風状態でこれ以上ないといったコンデション。予定よりだいぶ早く終了してしまった。 午前中に行動終了で後は温泉。野営場から徒歩5分くらいのところの雷鳥沢ヒュッテで500円也。源泉懸け流し、石鹸シャンプーは備え付け。普通のキャンプ場ではありえない贅沢を味わった。 結果論だが初日(3日)に奥大日往復し、2日目(4日)に立山三山縦走していればもっと満足感があったかも知れない。 |